屋外にケーブルを敷設する際に大きな課題となるのが、太陽からの紫外線や熱による影響です。

最もリーズナブルで普及しているのはビニール素材を使用したケーブルですが、被覆が熱に弱いため溶解して内部の銅線が露出するようなことがあればショートを起こしたり機器の故障の原因となることから非常に危険なため、屋外での使用には向いていません。

屋外でよく利用されるのは耐候性を持ち耐オゾン性にも優れているエチレンプロピレンゴムやクロロプレンゴムなどを使用したケーブルで、許容温度が80度から90度程度に達するものがあり太陽光下でも安心して使用できます。ただし、猛暑の炎天下など環境によっては表面温度が90度を超える可能性もあり、これでも不十分なケースもあります。さらに欠点となるのがその被覆の固さで、丈夫でしっかりとした作りで摩擦や衝撃、引っ張りの力にも強い耐久性を持っている一方で、カーブを描いたり屈曲したスペースに敷設する際には取り回しがし難いのもネックとなります。

そんな中で昨今普及しつつあるのが、被覆にシリコン素材を使用した耐候性ケーブルです。前述の各種ゴムを使用したものと同じく耐候性に優れているのはもちろんのこと、許容温度は最大で150度程度、最低でもマイナス60度程度と幅広いレンジに対応できます。さらにシリコンはこれだけの機能を備えながらも柔軟性が非常に高く、どのような環境でも敷設がしやすいのも大きなメリットです。

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